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NOTE 1

私がお花にとても興味を持ち始めたのは、
製薬会社の仕事にも慣れた入社3年目の春でした。
もちろん、お花はずっと小さい頃から大好きでしたし、いつも生活の中には、
空気のようにお花がありました。

というのも、私の母は、本人いわく”祖先はきっと農民よ”というほど、
土いじりが大好きだからです。

そんな母が好んだ庭の雰囲気は、いかにもという人為的なお花の植え方ではなく、
イギリスのコッツウオルズ地方の家々の庭のように、そこかしこから
お花がかわいらしい顔をのぞかせ、まるでお花畑のようにナチュラルテイストの
(それでいて管理はされている)庭です。
ガーデンチェアーの横には、ラベンダーがいっぱい……。
ブランコの横には、バラがいっぱい……、というように。

母は丹精こめてつくった庭のお花を、家の中にもふんだんに飾っていました。
初春には、グランドカバーの芝桜が石垣や玄関近くを埋め尽くし、
まるでピンクの綿菓子のようで、楽しいお花の季節の到来を告げてくれました。
そして春が華やかに、より輝きをましてくると、春風が
甘いバラの香りを運んできてくれました。

母の花づくりのおかげで、私はいつもお花に囲まれ、季節の彩りを
肌で感じてきたように思います。
花のある暮らしが、あまりに当たり前でありすぎたためでしょうか、

改めて“お花”を見つめ直すときがくるまでには、
もう少し、時間がかかりました。








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